2013年5月22日水曜日

8体質医学の治療方法


8体質医学の治療方法


  全ての病気は一つまたはそれ以上の臟腑の過度な不均衡を誘発します。一般的な炎症レベルの疾患はたいてい二つの臟腑の過度な不均衡を起こしますが、ディスクのような脊椎の疾患は三つの臟腑の不均衡を、そして免疫系の疾患や癌のような疾患は四つの臟腑または五つの臟腑の過度な不均衡を起こします。一般的に重い疾患であるほど過度な不均衡を起こした臟腑の数が多くなり、軽い疾患であるほど過度な不均衡を起こした臟腑の数が少なくなります。人体がこのように特有の過度な不均衡の病理を持っているので、治療は当然この過度な不均衡の状態を緩和して元の状態に戻すことを目標にします。 

  たとえば、木陽体質の場合、胃炎は過度に強化された肝と過度に弱化された脾(膵臓)という状態を誘発します。肝と脾が過度な不均衡を起こしたものです。したがって治療は過度に強化された肝は弱化させて、過度に弱化された脾は強化させることになります。このようにして元の状態に戻すことが8体質医学の治療法です。とても簡単ながらも合理的な治療法でしょう。ところが同じ疾患でも体質によって臟腑大小構造が異なるので当然体質によって過度な不均衡を誘発した臟腑がそれぞれ異なることになります。したがって治療も体質によってそれぞれ異なります。 

  このように過度な不均衡を誘発した臟腑を元の状態に戻す具体的な方法には大きく二通りがあります。一つは薬であり、もう一つは、鍼です。薬は、たいてい過度に弱化された臟腑を強化させる作用があるものとして構成されて、過度な不均衡を正す、鍼は、五行の臟腑補瀉法を利用して過度に強化されたり、弱化された臟腑の過度な不均衡を正します。結局、薬はその体質に最も適した体質韓薬で構成されて人体臟腑の過度な不均衡を治めて、鍼は体質の臟腑大小に応じて的確に計算された体質鍼法で人体臟腑の過度な不均衡を鎮めます。鍼と薬がたとえ治療の手段は相互に違うがその治療原則は同じです。 

  体質鍼法は、瞬間的な刺激で短時間で手術を終え、忙しい現代人に特に効果的な治療法です。すなわち一般的に体に数十分差し込んでおく体鍼とは完全に違った瞬間的な鍼術です。不均衡が誘発された臓器にいち早く矯正信号を与え、身体の自発的な治癒能力を触発することで、病気を治療することです。 

   一方、韓薬は人体に投与されて一定時間血液とともに循環するので、薬物が代謝されて体内から出て行く時間の間は持続的にその影響を及ぼす。つまり治療において漢方薬は、鍼より積極的に人体に関与します。それで人体が自ら自分を治癒できる能力がない場合、体質韓薬が特に効果を発揮します。 

  一番いい治療はもちろん体質鍼と体質韓薬を併用することです。体質鍼で過度な不均衡が誘発された臟腑に矯正信号を発し、体質韓薬でその効果を持続させることです。たいてい慢性的な内科疾患にこれらの方法を使います。 

  しかし、あまり遠くに住む人々、特に海外に住む人々は鍼治療を受けることが困難な場合が多いです。そんな場合は体質韓薬だけで治療します。こういう場合も体質式(体質に合う食べ物を摂取する食餌療法)と体質摂生をよく守ったら、やはり早いうちに病気を治療して健康を維持することができます。




[写真] 体質鍼を施術する瞬間

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